帰国子女の帰国後の進路とは?編入する?進学する?インターナショナルスクールの注意点とは

帰国生向け

親の海外赴任など、やむを得ない事情によって海外で暮らし、日本に帰国した子どもを帰国子女と言います。帰国後は多くの場合、日本の学校へ通うことになります。この記事では、帰国後の『学校の選び方』をはじめ『編入』『進学』についてご紹介します。

帰国子女とは

もともと帰国子女とは、親の都合などの止むを得ない事情によって海外で暮らし、日本へ帰国後、生活・教育に適応が難しかったりするものを配慮するという意味合いを含んでいます。

そのため、自発的な海外留学経験は「帰国子女」とはよびません。

大半は帰国後、日本の学校へ通う

帰国時に学齢(義務教育年齢)であれば、日本に在住している限り教育を受けさせなければなりません。また、日本では大半の子どもが高校まで通うため、帰国時に学齢を過ぎていたとしても高校へ通わせることがほとんどです。

※(参考:高等学校教育(文科省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/main8_a2.htm

帰国時の子どもの年齢や時期によって、学校への『編入』となるか『進学』となるかが変わります。

帰国子女の進学

帰国時の子どもの年齢が小学校入学(満6歳)・中学校入学(満12歳)・高校入学(満16歳)・大学入学(満19歳)であり、時期が4月であれば、ほとんどの場合は「進学」となります。(インターナショナルスクールに進学する場合は9月の場合もあります)

高校・大学へ進学する場合や、私立学校へ進学する場合は、受験して試験に合格する必要があります。

こちらの記事で「帰国子女の進学」について紹介していますので、合わせてご覧ください。
▷帰国子女を持つ親御さま必見!帰国後の進学って?|公立・私立・インター校を解説

帰国子女の編入

帰国時のタイミングが先述の「進学」のタイミングではない場合は、「編入」することになります。帰国のタイミングは突然決まることが多く、また進学のタイミングも限られているため、多くの場合は「編入」となります。

帰国時の子どもの年齢に適した学年に編入することになりますが、特別な理由(日本語能力が心配など)がある場合は、保護者や本人の同意のもと適応年齢より下の学級(適正な学年)に編入することもあります。

こちらの記事で「帰国子女の編入」について紹介していますので、合わせてご覧ください。
▷【帰国子女の親御さま向け】帰国する際の進路ってどうなる? |帰国子女(帰国生)が学校へ編入する際の注意

学校選び方

進学・編入に関わらず、どのような学校を選ぶのかは大切です。子どもの将来をイメージしつつ、『適応しやすい環境なのか』『通える範囲なのか』また『学力』や『校風・特色』を考慮しつつ、子どもにとって最良な学校の選択をしなければなりません。

▷【帰国子女を持つ親御さま向け】子どもの帰国後の学校選び方や進路について| 帰国生受け入れ校が良い?

インターナショナルスクールに通う際に注意したいこと

インターナショナルスクールは「英語を学ぶ」環境ではなく、「英語で学ぶ」環境なので、英語が堪能であることが重要です。英語力が不十分であると編入学することは難しいでしょう。

特に、注意が必要なのがインターナショナルスクールの多くは、学校教育法第1条に定められた学校ではないため、日本の義務教育校として認められていないということです。

そのため、インターナショナルスクールで中学卒業にあたる学年を卒業しても、義務教育を修了したとみなされなかったり、中学校卒業程度認定試験(中卒認定)の資格がなければ高校受験できないということがあります。

加えて、インターナショナルスクールの小学部を終えた後に、義務教育校の中学に進学を希望しても認められないというケースも多いため、インターナショナルスクールへ進学した場合は、日本の学校への進路変更が難しくなってしまう(インターナショナルスクールに通い続けることになる)という点を留意しておく必要があります。

教育委員会に相談の上、公立学校に籍おいて長期休学扱いとし、インターナショナルスクールへ通学させる保護者もいます。

※学校教育法第1条
第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

まとめ

親心には、せっかくの海外在住の経験を活かしたいという思いがあるかもしれません。

ですが、子どもと話し合う機会を求めて、将来や今やりたいこと・日本でどのように過ごしたいかなどをしっかりと意見交換し、子どもに最良な選択をすることが大切です。

この記事が、帰国後の子どもたちが豊かに過ごせるきっかけとなれば幸いです。

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